初代加賀藩主・前田利家公と正室のお松の方をご祭神とする神社です。

　お酒を飲んでも健康に、ということで『健酒ごぞう守』というお守りがありました。

　『「ごぞう」の酒は、五臓六腑にしみわたりからだ潤し、心晴れ晴れ、憂い去る。旨い酒で、心身健康で人生楽しめますようにご祈祷されたお守りです。』という説明が書かれていました。

　この「ごぞうの酒」とは、金沢酒造組合の５つの酒蔵が企画した共同ブランドで、「金澤や、つるまういずみにふくさかえる」というおめでたい歌も添えられています。

　この歌も５つの酒蔵の名前に付いた「鶴」「舞」「泉」「福」「榮」を組み合わせて詠まれたものです。

　地元の酒蔵と地元を守る神社のコラボレーションお守りというところでしょうか。お酒が好きな方にはおすすめです。

　男みくじと女みくじもありました。私が訪れた時には「全国初！　男女別おみくじ」と書かれていて、その後このおみくじはいろんな神社で見るようになったのですが、ひょっとしてこの尾山神社が最初だったのでしょうか？

　ちなみにもちろん私は男みくじを引きましたが、見事大吉でした！

　そしてこのおみくじには一文字根付が入っているのですが、私は「賢」という文字でした。かしこさを示すこの字には「尊敬する」という意味もあり、どんな立場にあっても人を敬う謙虚さを忘れずにとのこと。

　根付は開運への願いをこめて、財布などに入れておくと良いそうです。

　そして『恋文みくじ』もありました。このおみくじは名前の通り、恋に関する歌が書かれています。

　私の引いたおみくじは「よそにては　なほわが恋を　ます鏡　添へる影とはいかでならまし」という和歌でした。

　この意味は「離れていたら、恋心はいっそう増してしまいます。あなたの鏡に映る影のように一緒にいられたらどんなものでしょう」というものです。

　日本版シンデレラと言われる落窪物語の主人公に贈られたプロポーズの歌。さすが、大吉に添えられた和歌ですね。

　ハート形のミニお守りもついていて、かわいいおみくじでした。

　また、絵馬もたくさんありました。勇壮な『勝兜の絵馬』は、前田利家公の兜でしょう（きっと）。

　付いている紋は、前田家の梅鉢紋。「槍の又左」の異名を持ち、多くの戦で勝利した初代加賀藩主。勝ち運にとってもご利益がありそうな絵馬ですね。

　他には国の重要文化財に指定されている、『神門を描いた絵馬』もあります。

　和漢洋の三様式を用いてギヤマンがはめ込まれるなど異国情緒が漂うこの門は、金沢に来たら必見の迫力があります。

　ちなみにこの絵馬のご利益は不明ですが、神社のシンボルでもありますし、きっとなんでも願いを叶えてくれるのではないでしょうか。

　そして華やかな『縁結び絵馬』もありました。

　お守りは他にも多くの種類があり、仕事守や就職守、交通安全、厄除守、病気平癒守などがありましたよ。

　何かお願い事があれば尾山神社に一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか？

　それとこちらのお守りを入れる袋は、視覚障害がある方により作成されているそうです。

　地元の中でもいろいろな取り組みをされているんですね。