約1300年前、奈良に都ができた頃に鹿島神宮から武甕槌命（たけみかづちのみこと）を御蓋山（みかさやま）にお迎えし、その後今の地に社殿を造営して香取神宮から経津主命（ふつぬしのみこと）、枚岡神社から天児屋根命（あめのこやねのみこと）・比売神（ひめがみ）をお招きしてあわせてお祀りしたのが始まりという、歴史と由緒のある神社です。平成10年12月には春日大社と春日山原始林を含む「古都奈良の文化財」がユネスコの世界遺産に登録されてもいます。

　武甕槌命（たけみかづちのみこと）は白鹿に乗って奈良の地に来たため、春日大社では鹿は神の使いとされています。参道を放されている鹿もお参りしたときの楽しみの一つですが、この鹿をモチーフにしたお守りもあります。

　小さな絵馬に藤と鹿の絵が描かれ、心を込めて一つだけお願い事をすれば必ず叶うと言われる『小絵馬守』、思いっきり鹿をデザインに使った『交通安全ステッカー』、鹿がおみくじをくわえた『鹿みくじ』などが人気です。

　春日大社をお参りしたのは、まだあまりお守りを研究していない頃でしたので、鹿のお守りはあまり見ていませんでした。

　ただ鹿がおみくじを食べてしまうので、おみくじの結び処は高めに設置されています。

　境内にある末社の夫婦大国社は大国主命（おおくにぬしのみこと）と須勢理姫命（すせりひめのみこと）の夫婦神を祭神とし、日本で唯一夫婦の大国様を祀ったお社で、縁結びにご利益があります。

　こちらで頒布されている絵馬は『ハート型縁結び絵馬』で、良縁を求める多くの方が願いを掛けています。また『しゃもじ型の絵馬』もありますが、須勢理姫の持ち物とされるしゃもじに願いを書くと願いが叶うといわれています。

　上半身婦人病治癒祈願の絵馬と下半身病気治癒祈願の絵馬 　またおなじく境内にある末社の赤乳（あかち）神社は女性の腰より下の病を治し、白乳（しらち）神社は腰より上の病を治してくれる神様です。

　こちらには『上半身婦人病治癒祈願の絵馬』と『下半身病気治癒祈願の絵馬』があります。

　そのものずばりの絵でインパクトがありますが、それだけに必死な想いが伝わってきます。なお、この絵馬も夫婦大国社で頒布されています。

　境内には『古神符納所』があります。古いお札やお守り、破魔矢などをお返しすることができます。ご持参された袋や包みなどはお持ち帰りの上処分くださいとのことです。